オトメは温和に愛されたい
と、突然ガタッと音がして、私はびっくりして顔をあげる。
「音芽、お前……今の……」
もしかして……聞かれたっ!?
タオルぐらい脱衣所に出ればすぐ手に取れると分かっていたはずなのに。
馬鹿なことを言ってしまった。完全に私のミスだ。
温和のそばにいるためには私、妹に徹していないとダメなのに。
この気持ちを温和に伝えてしまったら、きっと今の生温い関係が壊れてしまう。温和のそばにいられなくなる。
私は温和の方をまともに見ることが出来なくて視線を逸らした。
「あ、あの……タオル……」
誤魔化すように温和が手にしたままのそれを催促すると、無造作に頭の上にバスタオルが降ってきた。
「もぉー、もっと優しく手渡してよ」
気まずい雰囲気を一掃したくて憎まれ口を叩きながら、いそいそとタオルに包まる。そうしながら、何も言ってくれない温和を恐る恐る窺い見た。
温和自身もまだ濡れそぼったままで、このままでは風邪をひいてしまうんじゃないかと心配になる。
「音芽、お前……今の……」
もしかして……聞かれたっ!?
タオルぐらい脱衣所に出ればすぐ手に取れると分かっていたはずなのに。
馬鹿なことを言ってしまった。完全に私のミスだ。
温和のそばにいるためには私、妹に徹していないとダメなのに。
この気持ちを温和に伝えてしまったら、きっと今の生温い関係が壊れてしまう。温和のそばにいられなくなる。
私は温和の方をまともに見ることが出来なくて視線を逸らした。
「あ、あの……タオル……」
誤魔化すように温和が手にしたままのそれを催促すると、無造作に頭の上にバスタオルが降ってきた。
「もぉー、もっと優しく手渡してよ」
気まずい雰囲気を一掃したくて憎まれ口を叩きながら、いそいそとタオルに包まる。そうしながら、何も言ってくれない温和を恐る恐る窺い見た。
温和自身もまだ濡れそぼったままで、このままでは風邪をひいてしまうんじゃないかと心配になる。