政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
「わかりました。お祖父さんの様子を見てきます」

新聞を受け取り、私は台所を後にした。
長い廊下を歩き、襖をとんとんっと叩くと声がした。

「入れ」

「おはようございます」

そっと部屋に入ると、もう起きていた。
まだ暗い窓の外を眺めていたらしい。

「カーテンを開けたままだと寒くないですか?なにか羽織るものをだしましょうか?」

「いい。朝、早いな」

「母と暮らしている時は私が家事をしていましたから、早起きにはなれているんです」

新聞を渡すとお祖父さんは軽く頭を下げた。
町子さんが届けてくれたのか、着替えもきちんと用意されている。

「もうすぐ朝食なので、着替えますか?」

着替えさせようとすると、叱られた。

「まだそこまで老いぼれておらん!」

「じゃあ、起き上がるのに手を貸しますね」

よいしょ、と立ち上がるのを手伝うと、お祖父さんは驚いていた。

「なれているな」

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