政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
井垣グループは白河財閥と並ぶ大企業と私はお祖父さんから聞いていた。
その会社を動かすために優秀な人間を集めたとお祖父さんは言っていたのを思い出す。
壱都さんはわかっていた。
父を長く社長の椅子にとどめておくわけがないということを。
その上で、いったん社長の椅子を譲ったのだ。
「わざわざお出迎えいただきありがとうございます。もう皆さんと仕事ができないかと思っていました」
壱都さんはしらじらしくそんなことを口にした。
心にもないくせに。
じろっーと横目で壱都さんを見ると『なにか?』というように笑顔で私に応じた。
「朱加里お嬢様、白河社長とのご婚約おめでとうございます」
「いやあ、朱加里お嬢様のおかげで白河家の壱都さんを婿に迎え、社長になっていただけるとは我が社も安泰だ!」
お嬢様って私はいつからそんな呼び方になったのだろう。
つい数日前まで朱加里さんだったような気がする。
それに婚約って、婿って?
本人完全無視でいつの間にそこまで話が進んでいるの?
その会社を動かすために優秀な人間を集めたとお祖父さんは言っていたのを思い出す。
壱都さんはわかっていた。
父を長く社長の椅子にとどめておくわけがないということを。
その上で、いったん社長の椅子を譲ったのだ。
「わざわざお出迎えいただきありがとうございます。もう皆さんと仕事ができないかと思っていました」
壱都さんはしらじらしくそんなことを口にした。
心にもないくせに。
じろっーと横目で壱都さんを見ると『なにか?』というように笑顔で私に応じた。
「朱加里お嬢様、白河社長とのご婚約おめでとうございます」
「いやあ、朱加里お嬢様のおかげで白河家の壱都さんを婿に迎え、社長になっていただけるとは我が社も安泰だ!」
お嬢様って私はいつからそんな呼び方になったのだろう。
つい数日前まで朱加里さんだったような気がする。
それに婚約って、婿って?
本人完全無視でいつの間にそこまで話が進んでいるの?