天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~

真の姿

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【天界】


天帝の座を手に入れた月影はすぐに白豹族を呼び寄せた。


そして今まで隠されていた重臣たちの裏切りを暴き処罰した。


裁きは貴族や平民に限らず公平に行う。その月影の指示率はとても高く天界中に知れ渡った。


天帝になってからひと月足らずで天界を掌握した月影の謀反は、後に「正義の謀反」と歴史に記されることとなった。


「これで天界も安泰ですね。月影様…いや天帝陛下」


隣にいる気鋭は今では天帝の右腕であり良き補佐官だ。


「そうだな。あとは…」

「白蘭様ですか?」

「そうだ…」


その後も白蘭の羽を綺麗にしようと努力したが、やはり元の体に戻し蘇生術をかけない限りは戻りそうもなかった。


血を見せてあまり白蘭を怯えさせたくはないのだが…。


これ以上は無理か…。


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