天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
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【千年後 魔界】



「白蘭が消えて今日でちょうど千年だな…」

「そうだな」


私は天帝である月影と酒神の酒を飲んでいた。
あの戦は天女の犠牲によって鎮められ、天帝と魔帝は共に平和協定を確約し、いまでは天界と魔界で争うことは無い。


そしてそれぞれの世界での交流も深まり、異世界婚も可能となるほどだった。


月影との関係も五百年かけて、ゆっくりと元に戻った。



「そろそろ婚姻したらどうだ?」



月影を茶化すと笑いながら、言い返してきた。



「そっちもな。老いた鳳凰は醜いぞ」

「何を言う。私は白蘭を待っているだけだ」


そう。白蘭との約束を守り、その言葉を信じ紅蓮は千年の間待ち続けているのだ。


「私も白蘭を待っているだけだ」

「なんだと?人の妻を勝手にとるな」

「元はと言えば私の許婚だった」


言い合い、笑い合い、お互いのことを追いかけまわす。


以前のような光景だった。
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