黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?

 修のもう片方の大きな手がそっと頬に来て、私は思わずぎゅうっと目を瞑る。

「ほら、頬についてる」

 そう言って差し出されたのは米粒で……。

「あ、ああああありがと」

 修を見上げると、修はぱくりとそれを自分の口に入れて、自分の指を舐める。
 それを見ているだけで、なぜかバクバクと心臓が音を立て始めた。

 ちょっと待って……。
 なんだか修の様子が変。右手も掴まれたままだし……。
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