黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?
鍵がガチャリと開き、修が帰ってくる。
修はとにかく忙しくて全然自分の部屋にも帰ってこれないし、会う回数もどんどん少なくなっていた。
だけど、私はその日、やけに修の顔が見たくなって修の家を訪ねていた。
完全なる押しかけ女房ってやつだ。って、まだただの幼馴染だけどね。
「修にぃ、おかえり!」
「勝手にうちに入るなって何度言わせるんだ」
不機嫌そうな修の顔を見て、私はにこりと笑う。
わかってるのよ。結局、修は私には甘いってこと。
修は口も悪いし、怒ると怖いけど、修が幼馴染の私のことを他の人とは違って特別に思ってるっていう自信もあった。