黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?
「……ほんと、くるみがバカすぎてイヤになる」
修がそう呟いて、その言葉に私は泣きそうになる。
優秀な修に私は似合わないよね。わかってる。
―――あの時からわかってたんだ。
私は自分の手をぎゅう、と握って、泣きそうになるのを堪えて口を開いた。
「な、なによ……。だから、あんな意地悪したの……?」
「意地悪? 意地悪じゃなくて、ただの教育だ」
ピシャリと言われた言葉に眉を寄せ、修を見上げる。