君と、サヨナラの恋

「俺とあいつ、同中なんだけど、昔から俺とはこんな感じ。付き合ってるやつとケンカしたり、浮気されたりしたら、『淋しいから』って俺のとこ来る。彼氏の代わりに優しくして慰めてもらえたら、悲しいことも忘れられるんだってさ。その代わり、仲直りできたら俺のことなんて忘れて今日みたいに放置だけどな」

最後の言葉を口にするとき、梶谷くんがほんの少し瞳を翳らせたような気がする。

その理由はよくわからなかったけど、あたしはあたしで、知らされた事実に驚いていた。

彼氏とうまくいってないときに、梶谷くんに慰めてもらうって。そんなの、いいのかな。

有希ちゃんのことを思って複雑な気持ちになると同時に、梶谷くんの話に引っかかりを感じた。

あれ……? 辛いときに慰めてるってもしかして……。


『女好きで恋愛経験豊富なイケメンが、身体で失恋の傷を慰めてくれるんじゃなくて?』

梶谷くんの話が、ほんの一瞬だけ噂の『失恋の神様』にリンクした。


< 18 / 20 >

この作品をシェア

pagetop