蒼い炎

 リリスが食事の準備ができたと呼びに来る。それまでぶつぶつ言っていたファナが黙った。
 ファナを抱いて食堂に向かえば、キリルが準備を終えたところのようだ。
 ファナの視線と交わる。降ろしてやれば、まっすぐキリルの元に向かうファナ。不思議そうな顔をするリリスを止め、様子を見守る。
「ファナ様?」
「キリリュ様?」
「は?」
 いつも表情を崩さないキリルが唖然で固まる。ついでにリリスも驚いて目を見開いている。
 無邪気なファナはキリルを見上げたまま、じっとしている。
 …何分経過したか知らないが、固まったキリルが動くと同時にファナの両肩を掴む。その顔は必死の形相…。
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