蒼い炎

 客観視

「…うあ」
(こ…ここは…。見たことないところ…)
片手をついて起き上がろうとした体は支えきれずに再びベッドの上に倒れ込む。
 広い部屋。簡素な家具が並ぶ。少女が寝かされていたベッドは1人用のはずだが、少女のあまりに小さな体では大きすぎる。
 ベッドの上でもがく少女はやがてベッドの上に倒れ込む。
「はぁ…はぁ…」
(喉が、痛い。焼けるようにジリジリする)
細い指が弱々しく首を掴む。
「はう…はぁ…」
(苦しい…)
少女の視界は定まらず、世界が揺らぐ。
 荒い息を繰り返す少女はぐったりとベッドに横たわったまま動けない。
 瞼が下がっていく。映す世界が黒になりかけたその時、閉じられていたドアが不意に開く。
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