ディープ・アフェクション



皇明の家の前にいる、見慣れない制服を着た女の子。

この距離からではハッキリと顔は見れないけれど、おそらく私と面識がある子ではないと思った。

だからその子と皇明が一体どういう知り合いかなんて知る由もないし、今の私はせいぜい その女の子の制服が隣町にある女子高のものだという事しか分からない。


私が全く知らない女の子と皇明が居るところを目撃するのは初めてだった。

何かを話しているのは分かるけれど、その内容までは聞こえてこない。盗み見なんて悪趣味な事をしたいわけじゃないけれど、どうしてなのか、そこから立ち退く気にもなれなかった。

食い入るように数メートル先にいる二人を見つめていた、その時だった。


「―――……、」


その女の子が、皇明の胸にぶつかるように、抱きつくのを見た。

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