最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
「そうだな。おそらく魔力の強さでクラスが決められているだろうから、セシリアが王女と同じクラスになることはないだろう」
「ええ、王女殿下ならAクラスでしょうね。わたしはBかしら?」
 守護騎士は個々の実力に関係なく、主と同じクラスになる。一番強い魔力を持っているアルヴィンが、セシリアと同じBクラスというのも申し訳ないような気持ちになるが、当の本人はまったく気にしていなかった。
 それに王女と関わりがないのなら、王太子と会うこともないだろう。
 妹想いの王太子は、学年が違うのによくAクラスに様子を見に来ていた。
(もっとも、セシリアが王女殿下を見下していたから、心配で通っていたのだと思うけれど)
 今思えばいくら王太子の婚約者とはいえ、王女に対して許される態度ではない。
 セシリアは本当に思い上がっていた。
 そして、それを許してしまったのは、この国の魔力至上主義だ。
 セシリアが変わったことで、これから先の未来も変わる。
 そう信じているけれど、心配でもある。
「不安か?」
「……少し。夢の中に出てきた人と接触するのが、怖くて」
 正直に打ち明けると、アルヴィンは頷いた。
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