最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
迷う余地もなくそう言ったアルヴィンの姿を、セシリアは呆然と見上げた。
「……この国を?」
言われてみて気が付いたが、ゲームの舞台はこのシャテル王国だけだった。つまりシャテル王国以外は、ヒロインの世界ではないということになるのか。
(シャテル王国を出たら、乙女ゲームの世界から逃げ出せるかもしれないの?)
逃げ場があると思った途端、先ほどまでの不安が綺麗に消えていく。
「本当に、わたしを連れて逃げてくれるの?」
我ながら単純だと思うが、そんなことを言う余裕まで出てきた。それではまるで、愛の逃避行だ。
自分の考えに思わず笑いながら、冗談めいてそう言う。
だがアルヴィンは、セシリアが想像もしていなかった、真摯な顔で頷く。
「もちろんだ。俺はセシリアさえ無事なら、それでいい」
「そこは俺とセシリアが、と言って欲しいわね。わたしなんか、他国にひとりで逃れても、野垂れ死にするだけよ?」
「……たしかに」
納得しないでほしいと拗ねると、アルヴィンは本当のことだと笑う。
前世の記憶があるセシリアは、きっとひとりになっても何とか生きていける。
「……この国を?」
言われてみて気が付いたが、ゲームの舞台はこのシャテル王国だけだった。つまりシャテル王国以外は、ヒロインの世界ではないということになるのか。
(シャテル王国を出たら、乙女ゲームの世界から逃げ出せるかもしれないの?)
逃げ場があると思った途端、先ほどまでの不安が綺麗に消えていく。
「本当に、わたしを連れて逃げてくれるの?」
我ながら単純だと思うが、そんなことを言う余裕まで出てきた。それではまるで、愛の逃避行だ。
自分の考えに思わず笑いながら、冗談めいてそう言う。
だがアルヴィンは、セシリアが想像もしていなかった、真摯な顔で頷く。
「もちろんだ。俺はセシリアさえ無事なら、それでいい」
「そこは俺とセシリアが、と言って欲しいわね。わたしなんか、他国にひとりで逃れても、野垂れ死にするだけよ?」
「……たしかに」
納得しないでほしいと拗ねると、アルヴィンは本当のことだと笑う。
前世の記憶があるセシリアは、きっとひとりになっても何とか生きていける。