実らない恋だとしても… あなたへの想いが溢れそうです
「真穂ちゃんが片付けると、後が使いやすいのよ。」
「そうですか?」
「機能的?っていうのかなあ…。図書館で探したい本がすぐに見つかるカンジ。」
「そう言って頂けたら嬉しいです。」
「さあ、やっちゃいましょ。」
「米田さん、今日は母の仕事に付いてなくていいの?」
「ウフッ。社長が張り付いてる。アタシは貴子さまのオウチの事は専属だから。」
「なる程…。一番の理解者ですものね。」
「そう言ってくれるだけで嬉しいわあ。」
二人でお喋りしながらも、テキパキと片付けていく。
クリーニングから戻っていた秋冬物をクローゼットの奥の方へ仕舞う。
夏物を前面に配置し、アクセサリーも見やすく選びやすい用に並べておいた。
そろそろ昼食の用意を…と思っていたら、賑やかな声がした。
母が帰宅したようだ。