実らない恋だとしても… あなたへの想いが溢れそうです
恋だとも愛だとも言えぬまま


あの夜と同じ…いや、それ以上のキスだ。

真穂をじらして、煽って、またじらす…。洸のテクニックに翻弄されっぱなしだ。

「あ…。ああ…。」

息苦しいほどのキスを受けて、真穂の身体は震えていた。

「真穂、お前が欲しいんだ…。」
「欲しい?」

熱っぽい瞳で洸を見上げると、彼も真穂を見つめていた。

「ああ、お前を抱きたい。」

その言葉と同時に、ギュッと抱きしめられる。

「私の事、嫌ってたんじゃあ…。」

洸の返事は無い。キスが続けられた。

自信なさげに呟く真穂を抱き寄せ唇をあわせながら、洸は巧みに誘導する。
広いリビングルームから少しずつ移動して大きな扉の前に立った。

「真穂…。」

洸が大きな両開きの扉を開けると、そこは寝室だった。

「あ…。」

洸の肩越しに、チラリと中央に置かれたダブルベッドが見えた。

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