僕惚れ②『温泉へ行こう!』
エアコンを全開にした車の後部シートに隠れて、新しい下着と、ワンピースに着替えながら、車外で待つ理人をふと見やる。
(理人は、汚れてないのかな……)
ズボンくらいは履き替えたほうがいいんじゃないのかな。
自分が身支度を整えたら、理人のことが気になって仕方なくなる。
私はさっきまで、白のシンプルなブラウスに、白地にモノトーンの花柄模様が入ったマキシスカートを身に着けていた。
着替えを済ませて車外に出てきた今は、黒地に白い花弁の小柄なマーガレットが一面にちりばめられたワンピース。
どちらも黒いサンダルにあわせられるコーディネートを、と思って選んだ服だけど、見た目の印象はがらりと変わったはずだ。
車から降りてきた私の装いを見た理人が、一瞬目を見開いて、ほうっとため息をつくように「可愛い……」と言ってくれた。
理人との旅行のために選んだ服。
それを彼に認めてもらえたのが凄く嬉しくて、同時に何だかとても照れてしまった。
照れくささを誤魔化すために、「理人は……着替えなくても大丈夫?」と聞いた。
その言葉に、私をまぶしそうに見つめていた理人が、にこりと微笑む。
「僕は大丈夫」
そう答えてから、私が服を全部着替える羽目になってしまったことに気がついて、「本当、僕だけ平気で申し訳ない……」と付け足した。
さっきまで着ていたブラウスも、マキシ丈のプリーツスカートも……果ては下着も……私の服は何一つそのまま纏い続けることは出来ない状態だったのを思うと……何だか私ばかりが感じさせられたみたいで、恥ずかしい。
(理人は、汚れてないのかな……)
ズボンくらいは履き替えたほうがいいんじゃないのかな。
自分が身支度を整えたら、理人のことが気になって仕方なくなる。
私はさっきまで、白のシンプルなブラウスに、白地にモノトーンの花柄模様が入ったマキシスカートを身に着けていた。
着替えを済ませて車外に出てきた今は、黒地に白い花弁の小柄なマーガレットが一面にちりばめられたワンピース。
どちらも黒いサンダルにあわせられるコーディネートを、と思って選んだ服だけど、見た目の印象はがらりと変わったはずだ。
車から降りてきた私の装いを見た理人が、一瞬目を見開いて、ほうっとため息をつくように「可愛い……」と言ってくれた。
理人との旅行のために選んだ服。
それを彼に認めてもらえたのが凄く嬉しくて、同時に何だかとても照れてしまった。
照れくささを誤魔化すために、「理人は……着替えなくても大丈夫?」と聞いた。
その言葉に、私をまぶしそうに見つめていた理人が、にこりと微笑む。
「僕は大丈夫」
そう答えてから、私が服を全部着替える羽目になってしまったことに気がついて、「本当、僕だけ平気で申し訳ない……」と付け足した。
さっきまで着ていたブラウスも、マキシ丈のプリーツスカートも……果ては下着も……私の服は何一つそのまま纏い続けることは出来ない状態だったのを思うと……何だか私ばかりが感じさせられたみたいで、恥ずかしい。