僕惚れ②『温泉へ行こう!』
私は、彼にギュッと抱きつく格好で、露わになった自分の前を隠しながら、彼の腰の帯を解こうと一生懸命になる。
今の状態では彼の背に回された帯の結び目が見えない上に、貝の口結びなんて日頃しない結び方だったから、思いのほかスッと解けなくて……。
私は余りに必死になりすぎて、理人に思い切りしがみ付くように剥き出しの肌を押し当てていたことに、気付いていなかった。
「葵咲、ちょっと待って。もー、ホント、キミは何でそんなに可愛いの?」
理人が、溜め息をつくようにうっとりと照れた声を出すと、私を抱く手に力を込める。
そうして、大きく広がった袖口から手を差し入れてくると、背中をさわさわと撫で擦った。
温泉浴衣なので身八つ口がなくて、そこから手を差し入れられる心配がなくてよかった、とか思っていたけれど、理人には関係なかったみたいで――。
「胸、そんなに押し当てられたら誘われてるとしか思えないんだけど?」
耳元で、そんなことまでささやかれてしまう――。
「えっ。ちょっ、理人、ストップ! まだ、あなたの帯、解けてないっ」
私は照れ隠しで必死になって現状を訴えるしか出来なかった。
「葵咲。キミは自分がどれだけ可愛いか、もっと自覚するべきだよ」
理人が、名残惜しそうに私の袖口から手を抜いてそう言ってきたけれど、そんなことを言ってくれるのは彼ぐらいだと思う。
私は余りに照れくさくて、
「理人。屋烏之愛って言葉、知ってる?」
今の状態では彼の背に回された帯の結び目が見えない上に、貝の口結びなんて日頃しない結び方だったから、思いのほかスッと解けなくて……。
私は余りに必死になりすぎて、理人に思い切りしがみ付くように剥き出しの肌を押し当てていたことに、気付いていなかった。
「葵咲、ちょっと待って。もー、ホント、キミは何でそんなに可愛いの?」
理人が、溜め息をつくようにうっとりと照れた声を出すと、私を抱く手に力を込める。
そうして、大きく広がった袖口から手を差し入れてくると、背中をさわさわと撫で擦った。
温泉浴衣なので身八つ口がなくて、そこから手を差し入れられる心配がなくてよかった、とか思っていたけれど、理人には関係なかったみたいで――。
「胸、そんなに押し当てられたら誘われてるとしか思えないんだけど?」
耳元で、そんなことまでささやかれてしまう――。
「えっ。ちょっ、理人、ストップ! まだ、あなたの帯、解けてないっ」
私は照れ隠しで必死になって現状を訴えるしか出来なかった。
「葵咲。キミは自分がどれだけ可愛いか、もっと自覚するべきだよ」
理人が、名残惜しそうに私の袖口から手を抜いてそう言ってきたけれど、そんなことを言ってくれるのは彼ぐらいだと思う。
私は余りに照れくさくて、
「理人。屋烏之愛って言葉、知ってる?」