夢のつづきを君と歌う
「明日からそうするから元気出して」
「コノヤロウ……」
若干、上目遣いで睨んでくる奏音。
それは全く怖くなく、すごく可愛いかった。
「本当だよ。 ライブにも必ず行くし」
「あっそうかよ…!」
──あぁ、うん。
これは、俗に言うツンデレだね。
うん、分かったよ。
反則な性格をしたイケメンなのがわかった。
あれだ。
……あれだよね。
…………乙女ゲームに良くいるキャラだね。
変な納得の仕方をした私は奏音を慰めると家に帰った。
最後はまぁ、奏音らしく生意気なセリフで、
「今度も泣かせてやるよ。」
_と言って。
まったく、あの性格は厄介だなぁ。
可愛くて恨むに恨めない。