生徒会室で甘い、秘密の時間
舞台袖を覗くと何人もの視線が宙をさまよっている。


怖い....。


足がすくんで動けない。


やだ、もう....。


迷惑になっちゃう。


だいじょうぶ、だいじょうぶ....。だいじょうぶだよ....。


舞台から退場してきた会長先輩が舞台袖に来る。


「どうした」


「すみません、緊張しててっ。すぐに行くので」


「あー?なんか昔覚えたまじないなんだけどな。

だいじょうぶ、だいじょうぶ、だいじょうぶだよ

って唱えて目瞑るんだよ。そーすると緊張がほぐれる。
ふは、くだらないよな」


「え....」


会長先輩がそのおまじないを知ってるなんて。


私がりんちゃんと造った、おまじないなのに。


なんで....?


「おい、宇佐美?」


「すみません、行ってきます....」
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