ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
「それならお父さんに手伝ってもらおうかしら」

 突然指名された父親は「え……」と絶句している。

「どうせ帰りも送ってもらうんだし、ちょっと寄り道するだけだからいいじゃない。蒼斗くんと仲よくなれるチャンスよ」

 母親を迎えに行き、車に乗せてホテルまで送ったのは父親らしい。

「あいにく布団はないから、寝るのは自分の家でお願いね」

 有無を言わせない母親のペースに巻き込まれて、父親はどうしたらいいのかといった様子で私に目配せをした。

「私は蒼斗さえよければいいよ」

 自分の名前を出された蒼斗は、不思議そうに大人たちの顔を見回す。

 今日の様子を見る限り激しい人見知りはしていない。もしかしてその時期は終わったのかもしれない。子供はどんどん成長していくのに親はそのペースについていくのに必死だ。
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