ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
 
 あっという間に一週間が過ぎ、母親が倒れてから二度目の週末を迎えた。

 面会は十五時からなので、一時間前に病院を訪れて遅めの昼食をとろうとカフェに足を運んだ。

 外来がない院内は、入院患者やその家族しか出歩いていないので人気が少ない。

 大槻先生が以前教えてくれたカフェにはサンドイッチだけでなく、パスタやスイーツなどもあった。

 店舗前に設置されたメニュー看板にはおいしそうな写真が並び、つい目移りしてしまう。

 でも今日の目的はサンドイッチだから。

 誘惑にぐらつく心に言い聞かせて自動ドアをくぐり、海老アボカドとツナのトーストサンドとグレープフルーツジュースを注文した。

 出来上がりを店内で待っていると、なんの前触れなく大槻先生がなかに入ってきた。

 驚きで固まっている私に気づいていない彼は、アイスコーヒーとボリューム感のあるチキンのトーストサンドを口早に注文する。

 それから私と同じく店内で待機しようと横に逸れ、こちらの存在に気づいた。

「金森さん」

 目を丸くしている大槻先生にぺこりと頭を下げる。そこで店員に呼ばれて、いそいそとカウンターに向かう。すぐに大槻先生も呼ばれ、並んで品物を受け取った。
< 27 / 193 >

この作品をシェア

pagetop