ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
『よかった。病院だと周りの目があるから、勤務時間外でもなかなかプライベートな話はできないし』

「でも先生は今病院にいるんですよね?」

『会話が聞かれないように、ひとりになれる場所くらいはあるよ』

 そういうものなのかと納得してから、数秒落ちた沈黙に気が焦った。なにを話せばいいのだろう。

 一生懸命頭を働かせていると、先に話し始めたのは大槻先生だった。

『金森さんは土日が休みなのかな』

「そうです。あと祝日も。先生はあまりお休みがなさそうなイメージなんですけど」

『そうだなあ……なんとも言えないけど、作ろうと思えば作れるよ』

 看護師が以前、休日に医局にこもって論文を書いていたと話していたのを思い出す。

「なにもわからないですけど、きっと大変なお仕事ですよね」

『ああ。でも好きな仕事だから』

「素敵ですね。私も今の仕事が好きなんです。今後環境が変化しても、ずっと続けていきたいと思っています」

 ふと母親の姿が脳裏をよぎる。

 大丈夫、続けられる。そもそも私が働かなければ母親を支えていけないし。
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