ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
『明日もお母さんのお見舞いに行くのか?』

「面会開始時刻の十五時に合わせて行くつもりです」

『十三時くらいから、見舞いまで少し時間はある?』

 なんだろう?と首を傾げながら答える。

「ありますけど」

『それなら外で一緒に食事をしないか?』

「……食事ですか?」

 突然の誘いに理解が追いつかず、脳みそがぐらぐら揺れているかのように混乱する。

『この前みたいに庭のベンチでとも考えたけど、病院じゃない方がみちるちゃんの気晴らしになるんじゃないかと思ってね』

「ふたりで、ですか?」

『ああ』

 短い返事のあと電話の向こうからは声が聞こえなくなる。私の気持ちを催促しているのだろう。

 断る理由はないけれど、患者の娘とふたりで食事なんて、病院関係者に知られたらよく思われないのでは? でも大槻先生ともっと話がしたい……。
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