ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
 彼の身を案ずる気持ちを抱きつつ、欲に抗えなくてうなずいた。

「ご迷惑でなければ、ぜひ」

『よかった』

 本当に安心したような声を出すものだから、胸がドキドキして顔が火照った。

『待ち合わせ場所と時間は追って連絡するよ』

「はい。よろしくお願いします」

『じゃあ、また明日』

 いつの間にかお決まりになった締めの台詞を残して、大槻先生は電話を切った。彼の声の向こうからなにやら騒がしい物音がしたので、本当はのんびり電話をする時間なんてなかったのかもしれない。

 これってデートに誘われたと思っていいの?

 ふわふわと空に飛んでいるような夢心地で、その後しばらくなにをしても手につかなかった。

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