ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
「みちるちゃんの食欲が戻ったら、今度はディナーに誘わせてもらおうかな」

 恐る恐る顔を上げれば、やわらかな眼差しとぶつかって頬が熱くなった。

 なんだかまとっている雰囲気がいつもと違う気がする。プライベートの彼はこんな感じなのだろうか。

 食べ始める前までは胸がいっぱいで食事どころではないと内心思っていたのだが、びっくりするくらいおいしい料理に夢中になって。気づいたら次々と口へ運んでいた。

「今日誘ったのは大切な話があったからなんだ」

 残すところ食後のデザートとコーヒーになったところで、ずっと柔和な表情をたたえていた彼が真剣な顔つきになる。

 前置きをされて心臓がドクンと不快な音を立てた。

 母親の話だろうか。瞬時に気持ちがふさぎ込み呼吸がしづらくなる。

 奥歯を噛みしめて続きの言葉を待っていると、大槻先生から射ぬくような視線を注がれて目が泳いだ。

「みちるちゃんのことが好きなんだ。できれば付き合ってほしいと思っている」

 ……え?

 斜め上をいく告白に頭が真っ白になり、綺麗な顔に焦点をあてたままポカンとした。
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