ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
「みちるちゃんと食事をしたいと考えて、先週から仕事を調整していたんだ。だから今日明日は少しだけ時間に余裕があって。急だし、無理にとは言わないよ」

 そんなふうに誘われたら答えはイエスしかない。だって今夜を逃したら、しばらくゆっくりふたりで過ごせないという意味だよね。

「ご迷惑でなければ、泊まらせてください」

 付き合うことになったばかりで易々とお泊まりを受け入れるのは、さすがに軽い女だと思われそうで不安が残ったけれど、それを言うなら蒼さんも同じ。

 もちろん彼を誠実さに欠ける男性だと毛ほども思わないし、相手が蒼さんだから、というのはきっとわかってくれているよね。

 互いに知らない部分が多いからこそ、一分一秒でも長く隣にいて心の距離を近づけたい。

「まいったな。浮かれすぎて、このあと仕事が手につかなくなりそうだ」

 照れているような表情を手の甲で隠した声は一段とやわらかく、彼の仕草のひとつひとつから紛れもない愛情が伝わってくるようだった。
< 51 / 193 >

この作品をシェア

pagetop