ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
「すぐに出るから入れ替わりで入ればいい」

 そうすることがさもあたり前のように言われて困惑しつつ了承する。

 シャワーの音を聞きながら、持参した化粧品類を洗面台に並べさせてもらい、小一時間前に直したばかりのメイクを落とそうと、クレンジングオイルを手に取る。

 まずは食事をするのかなあと勝手に考えていたから、ちょっとビックリした。

 でも蒼さんの立場になって考えてみれば、すぐにシャワーを浴びたいのは納得できる。

 いきなりスッピンを晒すのか……。

 劇的に変わるというわけではないが、いつもしっかりとメイクをしているので雰囲気はだいぶ違うだろう。

 目元を丁寧にこすっていると、背後でガラッと扉が開く音がして肩を跳ねさせた。

「え! もう上がったんですか?」

 目を瞑ったまま声を発すると、「ああ」と短い返事が返ってきた。次いでタオルで身体を拭いている音が聞こえて胸がキュッと縮こまる。

 堂々としすぎじゃない? 私が目を閉じていなかったら、いきなり裸体を晒していたことになるんだけれど……。
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