ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
 どうしていいのかわからず黙々と目元をこすっていたら、「もう目を開けていいよ」と平坦な声をかけられてバシャバシャと顔にぬるま湯をかけて洗った。

 薄っすら目を開けたところでタオルを手渡され、ありがたく受け取って正面の鏡に目を向ける。

 そこには上半身裸の蒼さんが映っていて、予想以上に鍛え抜かれた身体を目にしてぶわっと熱が込み上げた。

「ゆっくりしていいから。上がったらリビングに来て」

 ふっと優しく微笑んで、蒼さんは片手にシャツを持ったまま出て行った。汗が引くまで服を着ない人なのかもしれない。

 どうにか心を落ち着かせようとしたけれど、脳裏にこびりついた蒼さんの裸体がいつまでも消えてくれなくて、結局リビングのドアノブに手をかけるときまで胸の高鳴りは続いていた。
< 54 / 193 >

この作品をシェア

pagetop