ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
 密かに緊張して彼の動向をうかがっていると、蒼さんはチェストからなにやら取り出した。

「とくに面白そうな番組もやっていないし、ゲームをやらないか?」

 ここでゲームが出てくるとは。

 斜め上の言動に意表をつかれ、彼が持つゲームのコントローラーに手を伸ばして、ふふふっと声を漏らした。

「蒼さんゲームやるんですね。意外」

「そう? けっこう好きなんだ」

 彼の新たな一面を知って楽しい気分になる。

「なにがあるんですか? 私も学生の頃はそれなりにゲームをやり込んでいましたよ」

 やる気を見せた私に嬉しそうな表情を浮かべた蒼さんは、おすすめのゲームソフトをいろいろ見せてくれた。

 白熱した対戦が一段落する頃には二十二時半を過ぎていて、そんなに長い時間熱中していたのかと時計を二度見してしまった。

「目を休めたいし、歯を磨いてから寝室に行こうか」

「そうですね」

 平静を装っているけれど心臓は大きく鼓動を打っている。
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