【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 俺はあの女の身体を忘れられないだけなのかもしれない……と、最初はそう思った。

 あの夜の俺は何故かいつもとは違っていた。
 あんなに優しく抱いたのも労わるようにしたのもはじめてで。

 だからなのか、過去にないくらい気持ちよかったし、我を忘れるくらい行為に没頭してしまった。
 何度イったか覚えていないくらいだ。

 何が特別だったのだろう。
 モデルだって女優だってスタイルのいい女ならいくらでも抱いてきた。

 けれどその女たちに比べて菜月が特別によかったのは確実だ。
 相性がよかった……と言いかえるべきか。

 とにかくあの夜の彼女の泣き顔と熱い身体、か細い嬌声や滑らかな肌触りを思い出すと、下半身に熱が集まり堪らない気持ちになってしまう。

 その熱を冷まそうと他の女を抱いてみたりもしたが……余計にあの夜の彼女を再び感じたくなるだけだった。

 ひたすら考えて考えて、だけど正確なんてどこにも無くて。

 出会ってから自分の中に芽生えた感情の正体を、名前を知りたいと、ずっと思ってたんだ……。

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