【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
慌てて起こした俺の手と洋服の袖がベタベタになったのを一瞥すると、義母は「みっともない。すぐに手を洗って着替えてらっしゃい」と言い捨てて部屋を出て行った。
『実のお子様じゃないとはいえ、あんな言い方をされなくても……』
脱衣所で家政婦が憤慨しながら着替えを渡してくれたけれど、俺はそんなことよりも失敗してしまった自分が惨めで恥ずかしくて。
ベットリとした負の感情が泥みたいに溜まっていって。
シャワーを浴びて着替えてからダイニングテーブルに戻ると、そこにはもう父の姿もなかった。
それ以来、俺はパンケーキを食べなくなった。