【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

「臣海様、かなりお疲れのご様子ですね」
「……俺はまたうなされていたか?」

 俺が幼い頃の夢をたびたび見るようになったのは、高校生になってからだ。

 周囲が求める『KUONグループ後継者』としてのみ生きると決め、完全に心を閉ざした俺が家にいるのが目障りだったのだろう。
 ある日父親から有名私立高校のニューヨーク校のパンフレットを手渡され、『ここにしたらどうだ』と勧められた。

 それは日本の有名私立大学の附属校で、自分の子供に『ニューヨーク校を卒業』の肩書きを持たせたい金持ちや芸能人の子息が多数いる全寮制の高校だった。

 俺はもちろん従うのみだ。それが後継者として相応しい道だというのなら、その上を歩くしか選択肢は無いのだから。

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