【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
――うわっ、マズイ、こんなことがみんなにバレたら何を言われるか!
ただでさえ遊び人っぽいだの口元のホクロがエロいだの言われがちなのに、大切なVIPと問題を起こしたとあっては噂を肯定しているようなものだ。
――でも、担当しているわけじゃないし……ね。
8席しかないファーストクラスの担当は私を含め3名。
そのうち彼が座る左の窓側は、チーフパーサーの担当だ。
――大丈夫、あの人だって機内で迂闊なことは言わないだろうし、CAとして素知らぬ顔でやり過ごせばいい。
そんなふうに思っていたのだけれど。
「北見さん、あなた久遠様の知り合いだったの? いくらスタンバイで急だったとはいえ、そういうことはあらかじめ伝えてくれないと困るじゃない」
「えっ!?」
離陸前のウエルカムシャンパンの準備をしていた私にチーフパーサーが耳打ちしてきた。
「知り合いのあなたに担当してほしいって言われたわ。どんな関係なのかは知らないけれど、久遠様はVIPだから粗相のないように、頼んだわよ!」
――ええっ、嘘でしょ!