【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「環妃さんの父親は不動産会社を経営しているんだが、沖縄県知事の後援会会長でもあって……」
内閣府のカジノ管理委員会をはじめ、経済産業省や交通省など政治を巻き込んでの激しい情報合戦となっている今、地元の情報を知り尽くし太いパイプも持っている間宮氏の協力は必要不可欠だったのだという。
「義母が自分の姪である環妃さんを家に入れることでグループ内での地盤固めと俺のコントロールも狙ったんじゃないかと思っているんだが……」
とにかく、婚約者がいる限り私との未来はないと考えた臣海さんは、環妃さんに婚約解消を求めたものの拒否された。
ホテルで出くわしたあの夜も、彼女が沖縄に帰る前に説得しようとしていたらしい。
「俺が一方的に『婚約破棄だ』と席を立つのは簡単なことだが、俺の肩にはKUONグループとその従業員の生活がかかっている。それに、いい加減なことをすれば菜月に嫌われると思ったし……」
「まあ、婚約までした女性を蔑ろにする男性なんて信用できないかも。なにせ遊び人の臣海さんだし」
途端に臣海さんが苦虫を噛み潰したような顔をする。