【2/4 番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

「臣海さん、愛してるよ。世界中の誰よりも、一生、ずっと」
「菜月……っ」

 彼の肩が再び震えだす。

「お母様のぶんも、照れ屋のお父様のぶんも、私がちゃんと伝えるよ。臣海さん、愛してる」

 愛を知らなかったあなたのために、繰り返し愛の言葉を伝えよう。うんざりするくらい何度も何度でも。

「好き、大好き、愛してる。愛してる愛してる愛してる……」

 すると臣海さんに抱きしめ返されて、「俺のほうが愛してる」と耳元で囁かれた。

 見つめあい、角度をつけた彼の顔が近づくと、私は自然に目を閉じる。

 唇が重なって、「愛してる」と囁く熱い吐息が同時に()れた。

< 234 / 326 >

この作品をシェア

pagetop