【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

「これからも機内で会うとは思うが、もうああいうことはしないでくれるかな。大切な彼女を不安にさせたくないんでね」

 続いて臣海さんは優也さんに鷹揚に微笑みかけた。

「あんた本当に勿体ないことをしたな。こんなに綺麗で愛情深くて面白い女、他にいないのに。まあ、返せと言われても絶対に手放す気は無いが」

 それから私の顔を見つめ、「俺たちはこれから一緒に弁当を作るんだ。菜月が作る甘い卵焼きは絶品だからな。なっ?」とさりげなく腰に手をまわす。

「行こう、菜月」
「……はい」

 臣海さんに押されるように一歩踏み出したら、途端に気持ちが軽くなった。

 ――そうか、私達の交際は隠す必要がないんだ。

 私も彼の腰に手をまわし、ピッタリくっついて歩き出す。
 途中でそっと振り返ってみると、何か口論している優也さんと浅野さんの姿が見えた。

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