【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 菜月と一緒に日本に帰ろうと決めたのは、昨日の夜、彼女を送り届けた直後のことだ。

 ホテルのエントランスに入っていく後ろ姿を見た瞬間には、すでにもう抱きしめたくなっていた。

 菜月には、『また会いたいと思ったら連絡して』と電話番号を教えられたのだが、そんなの会いたいに決まってるだろ。
 その場ですぐに、JAWのサイトから予約を入れた。

 正月のこの時期にシートが確保できるか心配したが、さいわいにもファーストクラスとビジネスクラスに1席ずつ空きがあった。
 もちろん俺が選ぶのは菜月が担当するファーストクラスだ。

 すぐにでも菜月に知らせようと思ったがグッと思いとどまる。
 彼女がどんな反応をするか見てみたかったのだ。

 所謂(いわゆる)サプライズというやつだが、俺がそんなことを考えるのも実行するのも菜月が初めてだ。

 ――ハハッ、この俺がサプライズって……。

< 84 / 349 >

この作品をシェア

pagetop