冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「至さん……」
「今度、ふたりでじっくり会えないか? 今後のこと、真剣に話し合いたい」
それは私も思っていたことだった。成優の前でできない話もたくさんある。
「わかりました。成優を預かってもらえそうな日を、妹に聞いてみます」
「ありがとう。俺も予定を確認して連絡する。じゃ、またな」
「おやすみなさい」
離れていく彼の背中に、小さく手を振る。すると、数メートル先まで足を進めていた至さんが不意に立ち止まり、くるりと方向転換してこちらへ戻ってきた。
「あれっ? 忘れものですか?」
至さんはその問いには答えず、私の目の前まで来ると、突然強い力で私を抱き寄せた。
彼のぬくもりと香りが懐かしくて、鼓動が自然と高鳴る。
「至さん?」
「芽衣。あの頃、きみをひとりにしてしまったこと、本当にすまなかった」
至さんが私を抱きしめたまま、懺悔するように語りだす。
「たったひとりで仕事をしながら妊娠・出産を経て育児をするのは、とてつもなく大変だったと思う。そんな時期に、そばにいて支えてやれなかったこと、後悔してもしきれない」