記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
一緒に湯船につかりながら、翌日のデートの話や、赤ちゃんの話をして、のぼせそうになった私。
気づいてくれた紫苑が、髪や体まで洗ってくれてもう恥ずかしいことなど何もないんじゃないかと思った。

お風呂から上がると、紫苑は当たり前のように私の髪を乾かして、スキンケアをしてくれる。

一緒に布団に入り、いつものように彼はいろいろな話をしてくれる。
私が眠りにつくまで。

こみ上げる愛しい感情を、彼の背中に回している手に込めて。
私は愛する人の声とぬくもりに包まれながら眠りについた。


久しぶりに夢をみた。

温かな・・・ひまわり畑にいる夢。

そこに見える家族の姿・・・。
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