記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
私が彼の表情をみるだけで自然と彼の気持ちが分かるように、彼には私が考えていることや思っていることが分かるのだろう。

私の記憶がないのはたった半年。
その半年の間に、私たちはどれだけ濃い時間を過ごしたのだろうか。

お互い、言葉がなくても気持ちが分かったり・・・
ここまで深く愛し合えるなんて・・・

そして・・・結婚して赤ちゃんまで・・・

「思いだしたい・・・」
「・・・うん」
「私・・・思い出したい・・・ちゃんと・・・」
「あぁ。」
「思いだせるかな・・・」
不安になる私に、紫苑はそっと体を離す。
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