記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
これは・・・きっと私の記憶だ・・・。

そこで急に視界が白くまぶしく光り・・・。


「桐乃っ!?」
聞き覚えのある声に、私は目を開けた。

「ゆっくり息して。大丈夫か?怖い夢見たのか?うなされてた。」
紫苑の胸の中だとすぐにわかったのは、かすかに消毒のにおいがしたからだ。

言われた通りに深呼吸をする。
「すごく苦しそうだった。平気か?」
私のバイタルを移しているモニターがアラーム音を鳴らした。
かなり心拍数が上がっていたらしく、紫苑はすぐに機械のアラーム音を消して、暗くしていた部屋の明かりをつけた。
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