記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
「急に動いたからだと思う。少しきついけど、この体勢で出血が止まるのをまとう。」
医者の顔になった紫苑が私に言葉をかけながら、脈をはかったり、時計を確認した。
鼻血なんて、子供のころ以来だ。
明らかに自分の体も、私が知っている状態ではない。
さーっと全身の血の気が引いていくのを感じて、私はふらっとめまいを起こした。
「・・・気分が・・・」
「気分悪い?」
気分も悪くなって思わず隣で支えてくれている紫苑の体に寄りかかる。
「いいよ。寄りかかって。つらいな。しんどいな。」
まるで自分の事のように切ない声を出す紫苑。
彼の方が辛そうで痛そうな声・・・。
医者の顔になった紫苑が私に言葉をかけながら、脈をはかったり、時計を確認した。
鼻血なんて、子供のころ以来だ。
明らかに自分の体も、私が知っている状態ではない。
さーっと全身の血の気が引いていくのを感じて、私はふらっとめまいを起こした。
「・・・気分が・・・」
「気分悪い?」
気分も悪くなって思わず隣で支えてくれている紫苑の体に寄りかかる。
「いいよ。寄りかかって。つらいな。しんどいな。」
まるで自分の事のように切ない声を出す紫苑。
彼の方が辛そうで痛そうな声・・・。