一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
 反抗せず、紙袋を受け取り、私は小さくうなずいた。

「着替えてきます……」
「余計な出費だったわ。洋服関係の仕事をしているのなら、こういう時はフォーマルな服装をしてくるのが常識でしょ」
「まったくだ。安いワンピースを着て恥ずかしい娘だ」
「死んだ奥様に似たのでしょ。手作りの服を娘に着せていたそうじゃないの。手作りが一番だなんて、言い聞かせて育てたのかしら」

 継母は私が着替えるまで、ずっと嫌味を言い続けていた。
 着ていたワンピースは紙袋の底に入れ、ブーケの形が崩れないよう上にのせた。
 着替え終わった私の全身を継母は舐めるようにして見る。
 そして、くすりと笑った。

「似合わないわね。やっぱり、琉永さんには貧乏臭いワンピースがちょうどよかったみたい。せっかくの『Lorelei(ローレライ)』なのに、安物のスーツみたいでもったいないわ」

 継母は言いたいことを言って、化粧室の外へ先に出ていった。
 女の子なら一度は着てみたいブランド、『Lorelei(ローレライ)』。
 私だって着てみたかった。
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