一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
 ――これでいい。琉永ではなく、今後は麻王側になにかあったら、話をしに来るはずだ。
 
 誓約書と一緒に弁護士の連絡先も入れた。
 麻王グループの顧問弁護士だけあって、こちらの弁護士は面倒な相手の扱いに慣れている。

「お前はやっぱり悪い男だな。最初から、ここへやってくるよう仕向けただろ?」
「さあね」

 自宅ではなく、会社の住所だけの名刺と結婚証明書のコピーを郵送しただけだ。
 麻王の名前に釣られるだろうとは思っていたが、その通りになった。 
 高いビルの上、君臨するためには、ただ美しいだけではいられない。
 俺はリセではなく、麻王理世なのだと、琉永はわかっているだろうか――
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