一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
Fill(フィル)』の店舗スタッフが、話しかけられ、どうしていいかわからず、赤い顔でうつむいているのが見えた。

「すみません! 通してください!」

 人混みに向かって声をかけ、なんとか通してもらい店舗前までやってこれた。

「あっ! 琉永(るな)さーん!」

 店舗スタッフは天の助けがやってきたとばかりに、私を見つけると、ダッと駆け寄ってきた。

「詳しいことは琉永さんに聞いてください。『Fill(フィル)』のデザイナーですから!」

 そう言うと、販売スタッフはサッと私の後ろに隠れた。

「私だけ!?」
「相手はデザイナーさんですよ。それも世界的に有名な『Lorelei(ローレライ)』のデザイナー。私がなにを話すっていうんですか」

 私を温度のない目で、麻王(あさお)悠世(ゆうせい)は見つめていた。
 その目は値踏みではなく、彼は私が何者なのか、分析しているようだった。

「へぇ、君。『Fill(フィル)』のデザイナーなんだ?」
「そうです。なにかご用ですか?」
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