一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
 芸能人が来ているのか、人が集まっている。

 ――もしかして、リセ?

 人の頭で、誰がいるのか見えないけど、この先には『Fill(フィル)』の店舗がある。
 なんとか、店舗前に行こうとしても、女性の壁が厚すぎる。

 ――いったいどんなイケメンなのよ!?

 人の隙間から、やっと見えたその人は――

麻王(あさお)悠世(ゆうせい)!? どうして、彼が?」

 テレビと雑誌で見たことがあるくらいだけど、すぐにわかった。
 なぜか彼は『Fill(フィル)』の店舗前にいる。
 見間違いだと思いたいけど、あんなイケメンがこの世に何人もいるわけがない。
 『貴公子』呼びにふさわしく、彼は梅雨の季節にもかかわらず、サラサラの髪をし、汗ひとつかかないような別次元の雰囲気を漂わせていた。
 シワひとつないシャツ、イギリス式のオーダーメイドスーツ、革靴も見るからに立派。
 なにもかもが一流。
 一目見ただけで、いい生地を使っているのだとわかる。

「君がここの店舗の責任者?」
「あ、あの……その……」
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