政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
「はい……」
 その日が今日でも大丈夫。
 浅緋は真っ直ぐに片倉を見つめた。



──ああ……綺麗だな。
 どれだけ待ち侘びたか。

 浅緋が真っ直ぐに自分を見てくれて、その全てに触れることができるこの時を。

「抱いて、いいかな?」
 その片倉の言葉に、はい。と浅緋は答えたのだった。




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