政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
「多分これだけ濡れていれば大丈夫だと思うけれど」
 浅緋の手を取った片倉が、きゅっと指を絡めて手を繋ぐ。

 その逆の手の指が浅緋の中に入った。
 ぎゅっと浅緋はその手を握る。手と同じようにぎゅっと目も瞑ってしまった。

「浅緋……」
浅緋の中の指は動かないで少し、慣れるのを待ってくれている。

「目を開けて。僕を見て」
思わず瞑ってしまっていた目を浅緋はそうっと開く。

目の前の片倉はいつもよりも色香を含んでいるけれど、いつもと同じくとても優しくて甘い表情だ。

「浅緋の……中だ」
中で指が動いた。
「……んっ」

 少し動いただけなのに、そこはくちゅっ……という音を立てる。

 軽い痛みと身体の中に別のものが入る違和感と、けれどそれよりも、その誘うようなぬかるんだ音が浅緋には大きな戸惑いだった。

「や……」
「でも、思ったより狭い。少し慣らさないと、浅緋が辛い。頑張れる?」

 ここまで来て止めるつもりは浅緋にもなかった。
 浅緋は首を縦に振る。
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