ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

念を送るのに必死でよく聞こえず聞き返したけど、はぐらかされちゃった。

伊緒くんは少し口を尖らせながら、思いついたようにチンちゃんを指さす。


「俺も抱き枕ほしいな」

「え? ほんと?」


なになに? 
バカにしたようなこと言っておきながら、実はうらやましかったりしちゃってる?


「長さが155センチくらいあって」

「えっ、そんなに長いの?」

「重さは……そうだな、40キロくらいだな」

「ええっ、そんなに重いの!?」


それはいくらなんでも……。

チンちゃんだって、1キロもないはず。


「それ重すぎだよ! あのね、抱き枕って、抱きながらゴロゴロ寝返りが打てるのがいいの。そんなに重かったら大変だよ! ふふふっ」
 
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